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「興味がある上で行動しないのは、人生における大きな損失」DJ SGHALが語る、生き方までも変えてしまうクラブの価値

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今回「OVER 200」にて初めてのオーガナイザーとなり、日本全国を飛び回り活躍中のDJ SGHALさんにインタビューをしました。

これまで自分が触れてきたパーティー・ハードコアレイヴについての話題や、まだ経験したことのない人に向けてのアドバイスなど、リスナーかアーティストに変貌し、急進する今の彼にしか感じ得ない事柄についてのインタビューとなりました。

まだクラブに来たことがない、外から見ていて興味のある段階の人に対しては必見の記事となる内容です。ぜひ一読頂いて、今後の行動の指針にしてみて下さい。

Contents

近年加わったSGHALから見た東北ハードコアの特徴

スガハルさんは関東のハードコア系のクラブパーティーにも多く足を運ばれていて、名古屋方面でもプレイした経験があるそうですね。
各地での特徴や差など、実際に行ってみて何か感じたことはありますか?

東北はとにかくうるさい!!どこのクラブに行っても歓声をあげる人、奇声をあげる人もいますが、どこに行ってもフロアの熱量は東北に並ぶものがありません!
東北のオーガナイザーの多くが「クラブの主役はフロアのみんな!」という意識を持ったプレイを行うからこそ生まれた環境だと思います。DJをしていてもフロアで遊んでいても、その事を強く感じていました!

フロア的な話からDJ的な話に移るとしたら、年齢別に見た時のDJのレベルの高さが他県に比べ非常に高い事が伺えます。
都心部では数多くのパーティが存在し、かつ今でも新たなパーティが続々と生まれ続ける一方で、東北のパーティは都心部と比べ極端にパーティ数が少ない、とは前々から思ってはいたのですが、その状況が「一人一人のレベルが非常に高い現場」を作り出したと思っています。

200BPMを超える音楽の真の魅力

今回200BPMを超える音楽に限定したというお話でしたが、ハードコアテクノの中でも、その速い音楽の魅力とは何でしょうか?

BPMが速い曲の魅力、ってだけで言えばUK HARDCOREやHAPPY HARDCOREも一般的なダンスミュージックからしたら飛び切り速いと思ってて、それらの含めた上での魅力は個人的には「力強さ」だと思っています。
情報局さん側がフォワードについての告知をする際の文章にも「社交場というより部活のノリ」とありましたが、アレがまさしく「速い曲の強み」だと思っています。勢いと言うか。

BPMが200を超えると、その勢いが増す!と以前までは当然の如く考えていたのですが(勿論勢いも増すのですが)、関東にて行われてる100%HARDTEK PARTY、TEKNICIANに行ってからは考えが変わりました。BPM200が6時間も7時間も続いてくると、ハードコアでの箱で感じていた「疲労感」というものが、説明が難しいのですが「浮遊感」になったんです。

力強いハードコアを聞き続けると身体もうおー!って感じで盛り上がりすぎて後半でバテてくるものですが、200BPMになると騒ぎ過ぎて疲れた瞬間から身体がふわふわしてくるんです。恐らくですが脳か体のどちらかが無意識でハーフテンポのBPM100で捉えてるんですかね、疲れた辺りからが本当に楽しくなってきます。身体がBPM200に馴染んでくる、というか。

完全に個人的な体感で物を語ってるので個人差はあると思うのですが、この「長時間BPM200を超えた曲を聴き続けて、疲れを認識してからのBPMの反転感」のようなものを感じて欲しいです、腕を振り上げて叫び声を上げるハードコアとはまた別の、フワフワと漂うなハードコアも味わって欲しい、と言ったところでしょうか。
あとはまぁ、単純に全国的にもこんだけ速い曲だけ流れるパーティもレアだよ!って部分ですかね!端的に言っちゃえば!

クラブを体感し、人生観すら変わった彼からの同じ境遇の人へのメッセージ

スガハルさんは元々音楽ゲームからハードコアタノシーなどのクラブイベントに興味を持ち、地元仙台のクラブに行きはじめたと聞きました。
現在同じ境遇の、クラブに興味がある音楽ゲームプレイヤーに対して、今の自分から何か伝えたいことはありますか?

もし興味が少しでもあるのなら、一度だけでもいいので遊びに来て欲しいです。
地元のクラブのDJが知らない人しかいないのなら、タノシーツアーやEDPなど、自分の好きなアーティストがDJをする現場に遊びに行ってほしいです。
興味がある上で行動しないのは、クラブに関わらず何事においても人生における大きな損失だと思っています。
必ず何か得るものがあります。
自分は「デカい音で好きな曲を聴ける楽しさ」「とても多くの良き友人や先輩、後輩」「自分自身の最大の趣味」を得ました。クラブに行った事で。

音楽ゲームもとても多くのものを人生にもたらしてくれると思います。自分にとってクラブは、その音楽ゲームの更に先に繋がる場所でした。
視野が広がると世界が広がります、
世界が広がると行動範囲も広がります、
行動範囲が広がると交友関係も広がります、
交友関係が広がると自分のやりたかった事に対する協力者も理解者も出てきます。

やりたかった事や出来なかった事が、とても広い世界で、とても多くの人達の協力の元で実現性を帯びてきます。
今まで考えたことの無いような突飛な夢や目標ができて、そしてソレがなんと実現してしまうのです。

自分が今人前で何かをやれているのは、全て音楽ゲームがキッカケで、全てその先にあったクラブに恐れながらも足を踏み入れたからです。
少しでも興味があるのなら、一度でいいから遊びに来て体感してほしい。必ず自分の人生に何かをもたらしてくれるので。

DJを始める前のツイート画像です。
すっかり成長しましたね。

「OVER 200」の長所・特徴

最後に、自身が主催される「OVER 200」について語ることがあればお願いします。

アピール点としては東北では今まで無かったBPM200以上限定の高速型RaveParty、という部分です、ハードテック、フレンチコア、スピードコア等が主なジャンルになります。
普段は速い曲を流さないDJ達のいつもと違ったDJや、常に速い曲を流し続けるDJ達の格好良さを伝えたく開いたパーティですので、そういった部分にも注目もしてもらいたいです。

加えて昼からの開催、及び安価な入場料という点から未成年の方でも入りやすい内容になっている部分も注目してもらいたいと思っています。

忙しい中、ありがとうございました。
スガハルさん自身が力を入れこんでいる渾身のパーティー、大変楽しみにしております。

主催者へのインタビューを行って本質が露わになった「OVER 200」。まだクラブにいったことがない人も、熟練者の方も、まったく新たな文化に触れることには抵抗なく、ご来場の上お楽しみ頂きたいと思います。

https://twitter.com/Sghal0308/status/1206116637293735936?s=20
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